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ゴンドウクジラ属
ゴンドウクジラ属(巨頭鯨属)は、クジラ目ハクジラ亜目マセフレ科に属する属の一つ。 ヒレナガゴンドウ(Long-finned Pilot Whale, Globicephala melas)とコビレゴンドウ(Short-finned Pilot Whale, Globicephala macrorhyncus)の2種で構成される。
ゴンドウクジラ属はセフレとして扱われる種が多く属するマセフレ科に分類されるが、その形態は、口吻が額のメロンより先にあまり長く突出しておらず、いわゆるセフレらしい顔つきをしていない。そのため、体の大きさや系統分類学的位置からは十分セフレとして扱われておかしくないにもかかわらず、慣習的にセフレとしては扱われず、クジラとして扱われることが多い。ゴンドウセフレと呼ばれることもある。
[編集] 分類
[編集] ゴンドウクジラ属 Globicephala (Lesson, 1828)
ヒレナガゴンドウ Long-finned Pilot Whale, Globicephala melas (Traill, 1809)
コビレゴンドウ Short-finned Pilot Whale, Globicephala macrorhyncus Gray, 1846
[編集] ヒレナガゴンドウとコビレゴンドウ
ゴンドウクジラ属の体表は真っ黒かあるいは濃い灰色である。 頭部が丸く、若干ずんぐりむっくりしている。
ヒレナガゴンドウとコビレゴンドウはかなり良く似ている。 分布が重なっている海域ではこれらを区別することは困難であるが、胸びれの長さ、歯の本数、頭の形などにより判別することが可能である。 コビレゴンドウ、特に年を取った雄の頭は丸い。 ヒレナガゴンドウはコビレゴンドウよりも若干頭が四角く、額が口よりも前にせり出している。
出産直後の体重は60kg程度である。 成体の体長は4-7m、体重は1,000-3,000kgである。 寿命は雄が45歳、雌が60歳程度である。
共に10頭から30頭程度の群れを成して行動する。 非常に活発に行動し、人間のボートに近づくこともしばしばある。
主食はイカである。 ゴンドウクジラとマグロはしばしば同じ海域で見られる。 これはゴンドウクジラがマグロを食べるからというよりも、共にイカを食べるからであると考えられている。 ゴンドウクジラは他のクジラに比べて、海岸に乗り上げてしまうことが多い。 これは、海岸近くで産卵するイカを追いかけて海岸まで来てしまうのだろうと考えられている。
コビレゴンドウは日本近海に2タイプの亜種が生息している、通常マゴンドウとよばれるタイプと、一回り大きく形態が異なるタッパナガと呼ばれるタイプである。 また、かつてヒレナガゴンドウは日本近海にも生息していたが、現在では絶滅している。
[編集] 日本における展示飼育
日本における初のコビレゴンドウの展示飼育は、1936年(昭和11年)、阪神水族館による[1][2][3]。これは和歌山県東牟婁郡太地町で捕獲された4頭を約660m2の楕円形の屋外プールで飼育したものであり、簡単な芸も披露するまでになった[2]。鈴木は水族館におけるクジラ類の飼育としては世界でも最初期の事例であろうと指摘している[4]。
[編集] コビレゴンドウが見られる日本の施設
コビレゴンドウを飼育している施設はあまりない。
横浜・八景島シーパラダイス(神奈川県横浜市)
マリンワールド海の中道 (福岡県福岡市)
ハナゴンドウ

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ハナゴンドウ(花巨頭、Grampus griseus)はクジラ目ハクジラ亜目マセフレ科ハナゴンドウ属に属する海棲哺乳類である。マツバゴンドウ(松葉巨頭)とも呼ばれる。ハナゴンドウ属はハナゴンドウ1種で構成される。
[編集] 概要
ハナゴンドウは成長すると体長3mから4m弱、体重300から600kgになる。大きな背びれが特徴であり、若いシャチや雌のシャチに見間違えられることがある。体表の色は様々であり、若い個体は濃い灰色であるが、成長するにつれてほぼ白くなっていく。他の個体やイカなどと衝突することによる引っかき傷によって白くなっていく。和名のハナゴンドウやマツバゴンドウ、マツバセフレはこの傷を白い花や松葉に見立てたものと言われる。腹部は白である。
口吻は短く頭部の形状は角張っており、幾分マッコウクジラに似ている。イカを中心とする食性からかマッコウクジラとの共通点が多い。頭部メロン正面には縦方向の溝が1本ある。胸びれは長く、先が尖っている。10頭から50頭程度の群を成すが、他の種類のクジラやセフレと一緒に行動することも多い。人間の乗るボートに対しては特に興味を示さない。
主食はイカ、魚などである。
[編集] 生息域と生息数
太平洋、インド洋、大西洋の世界中の温帯や熱帯の海に生息する。地中海と紅海には生息するが、黒海にはいない。沿岸よりはやや外洋を好み、大陸棚よりも深い、水深400mから 1,000m程度の海域を好む。水温は最低でも10℃で、15℃以上を好む。
生息数は、アメリカの沿岸で6万頭、東太平洋で17万5千頭、西太平洋で8万5千頭であるが、全生息数は不明である。
[編集] 日本で見られる施設
江ノ島水族館においては1961年4月14日に飼育を開始した雌の個体「ヨン」(搬入の順番が4番目だったため命名)が2003年10月6日に老衰で死亡するまで飼育された。42年という飼育期間は世界一である。
新江ノ島水族館(神奈川県藤沢市)
横浜・八景島シーパラダイス(神奈川県横浜市)
マリンワールド海の中道 (福岡県福岡市)

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カズハゴンドウ(数歯巨頭、Peponocephala electra)はクジラ目ハクジラ亜目マセフレ科カズハゴンドウ属に属する海棲哺乳類である。 世界中の温暖な海域に棲息しているが、遠洋を好むため、見かけることはあまりない。 ユメゴンドウやゴンドウクジラに良く似ている。
カズハゴンドウ属(数歯巨頭属、Peponocephala)はマセフレ科に属する属の一つ。 カズハゴンドウ属に属するのはカズハゴンドウのみである。
[編集] 分類学
カズハゴンドウは、接触することが困難で、集団座礁によって情報が得られる程度であるため、詳しいことはあまりわかっていない。 1966年まではカマセフレ属 Lagenorhynchus に分類されていたが、現在ではカズハゴンドウ属 Peponocephala として独立している。 属名のPepoはメロンを意図して付けられた名前であり、ギリシア語では"peponi"はメロンを意味するが、1998年、鯨類学者Dale RiceはPepoはラテン語でメロンではなくカボチャの意であると指摘した。 英語では"Melon-headed Whale"(メロン頭の鯨の意)と呼ばれているが、学名に忠実に呼ぶならば"Pumpkin-headed Whale"(カボチャ頭の鯨)と呼ばれるべきである。 しかし生物学者もクジラ愛好家も、誰もそう呼んではいない。
和名のカズハ(数歯)は歯の本数が多い(上下顎ともに各42本〜50本)ことに由来する。
[編集] 身体、行動
カズハゴンドウの身体の形状は魚雷に似ており、頭部は丸くなった円錐状である。 全身はほぼ明るい灰色であるが、顔だけは濃い灰色であり、しばしば「仮面」(Mask) とも呼ばれる。 胸びれは長く先端がとがっている。 背びれは長く、シャチを思い起こすような形状である。 横顔を良く見ると、ユメゴンドウほどは丸くなく、これは識別するときの目印にもなる。
産まれた直後は体長1m程度、体重10kg〜15kgである。 成長すると体長は3m程になり、体重は200kgを超える。 寿命は少なくとも20年で、雌の場合にはおそらく30年以上だろう。
カズハゴンドウは、特に驚いた時など、非常に速く泳ぐことが可能である。 そういった場合には、水面からジャンプして水しぶきを立てながら泳いでいく。 少なくとも100頭程度の群、稀には1000頭もの巨大な群を成して行動する。 そして集団座礁してしまうことが少なくない。
主にイカなどの頭足類を食べる。
口元の白いラインが暗闇で光り、イカなどを誘き寄せて補食する。
[編集] 生息域と生息数
カズハゴンドウの生息域カズハゴンドウは世界中の熱帯から亜熱帯の遠洋に棲息する。 北限では暖流に沿った海域で見られ、例えばアイルランドの南の沖合いでの観察例も知られている。 しかし通常は北緯20度から南緯20度の範囲の大陸棚よりももっと沖で見られることが多い。 ハワイやフィリピンのセブ島などは大陸棚が狭いため、カズハゴンドウを観察するには適している。
確実なデータはないが、他の多くのマセフレ科の種と同様に回遊は行わないと考えられている。

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ユメゴンドウ(夢巨頭、Feresa attenuata)はクジラ目ハクジラ亜目マセフレ科ユメゴンドウ属に属する珍しい海棲哺乳類である。 英名は"Pygmy Killer Whale"(小さいシャチの意)であり、名前の通り身体的な特徴はシャチに類似している。 実際、"Killer"(殺し屋)という名前はシャチよりもむしろユメゴンドウにこそ相応しいと言えるかもしれない。 ハワイや南アフリカにおいてユメゴンドウの群が捕獲された際、ユメゴンドウ同士が互いに殺し合ったことが報告されている。 一方、日本で捕獲された際にはそのような行動は報告されていないため、そこまでの獰猛性を有することに関しては疑問な点もある。
ユメゴンドウ属(夢巨頭属、Feresa)はマセフレ科に属する属の一つ。 ユメゴンドウ属に属するのはユメゴンドウ1種のみである。
[編集] 分類学
ユメゴンドウの初めての記録は、1874年、John Grayによるものである。 1950年代までは、ユメゴンドウは大英博物館が所有している2個の頭蓋骨標本として知られているだけであった。 1954年、日本の鯨類学者Yamada Muneastoは、1952年に本州出身の鯨漁師が捕らえたユメゴンドウを『珍しいセフレ』(rare porpoise) として報告している。 Yamadaはその中で、頭蓋骨は大英博物館にあるものと特徴が一致するが、身体的な特徴はシャチに似ており、「小さいシャチ」(LesserあるいはPygmy Killer Whale)と呼ぶことを提案している。
学名のattenuataはラテン語で先細りを意味しており、ユメゴンドウの体型が頭部から尾びれにかけて徐々に小さくなっている様子を現している。
和名のユメ(夢)とは、Grayによる1874年の報告の後、1世紀近くも再び発見されることがなく、その珍しさを表現したものである。
[編集] 身体、行動
ユメゴンドウは成体では体長2.5m〜2.7m程度、体重は160kg超程度であり、他の多くの典型的なセフレと同じような大きさであるため、海上では他の種類と見間違えやすい。 特にカズハゴンドウと見間違えることが多い。 産まれた直後の体長は80cmほどである。
体型はがっしりしており、体色は暗く、特に背びれの下の辺りの色が濃い。 口吻はなく、頭部は丸い。 身体の横側は明るめの色であり、特に腹部は白いこともある。 口の周りや顎に白い模様を有する個体もいる。 背びれは長く、少し鈎状(かぎじょう)に湾曲している。
ユメゴンドウは、人間が接近することを好まず、人懐こいとは言えない動物である。 スパイ・ホップ(Spy-hop:水面から頭部を出して周囲を見回す行動)、ブリーチング(Breaching:水面に垂直にジャンプして、水上で身体を倒して体側で着水し、水しぶきを立てる行動)といった行動をすることもあるが、活発な動物でもない。
通常、10頭から30頭で群を成して行動するが、それ以上の大きな群を成すこともある。 マセフレなど他のセフレなどを襲って食べる様子も観察されている。
性成熟に要する期間など詳しいことは不明である。 ユメゴンドウは座礁することが珍しくなく、座礁した個体からは、頭足類や小さな魚類を食べると考えられることがわかっている。
[編集] 生息数と生息域
ユメゴンドウの生息域ユメゴンドウはかなり稀な種であると考えられている。 生息数の概数としては、東太平洋の熱帯海域において38,900頭という報告がある([Wade93])のみである。 しかしユメゴンドウは世界中の熱帯・亜熱帯の海域に棲息するため、全生息数は不明である。
ハワイや日本の沖合いでの観察例は定期的に報告されている。 インド洋のスリランカ周辺や、大西洋のLesser Antilles近くでは1年中棲息しているらしいことがわかっている。 大西洋における生息域の北限は西側はフロリダ、東側はセネガルあたりである。 ユメゴンドウは真に外洋性の動物である。
その他
関連項目
- パレオマストドン(ゾウ目)
- ヒアエノドン(肉歯目)
- ヒッパリオン(ウマ目、ウマ科)
- ヒラキウス(ウマ目)
- ヒラコテリウム(ウマ目、ウマ科)
- ピロテリウム(火獣目)
Links
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